後遺障害が残ってしまった方へ

労災による怪我や病気で後遺障害が残ってしまった場合は、治療中に引き続き、労災保険による補償を受けることができます。

後遺症に対する補償として、どのような内容の給付が行われるのでしょうか。
給付を受けるために必要な障害等級認定についてもお伝えします。

 

労災の後遺障害とは?

後遺障害とは、治療を継続しても残ってしまった、体のダメージや機能不全のことを言います。
もとになっている怪我や病気が労働災害によるものを指して、労災の後遺障害と呼びます。

 

労災の後遺障害に対する補償

労災で後遺障害が残ってしまった場合には、程度に応じた障害年金や障害一時金の給付を受けることができます。
重い後遺障害が残った場合は年金、軽い障害の場合は一時金が支払われます。

また一定の障害が残り介護が必要な場合は、介護給付が受けられます。
障害等級1級であればすべて、障害等級2級であれば精神神経・胸腹部臓器の障害に対して、介護給付が支給されます。

 

後遺症で補償を受け取るための前提条件

労災による後遺障害の補償を受け取るためには、症状固定の状態になっていることと、障害等級の認定を受けることの2つの条件を満たす必要があります。

 

症状固定の状態になっていること

後遺障害について労災補償を受け取るためには、症状固定していることが前提となります。

症状固定とは、医学上一般的に認められている治療を行っても、これ以上の症状改善や機能回復が望めなくなった状態のことを指します。
医学上一般に認められている治療とは労災保険の療養給付の範囲内のもので、研究や実験の段階のものは含まれません。

 

障害等級の認定を受けること

後遺障害対する補償は、障害等級によってその内容が決定します。

生涯にわたって受け取れる障害年金になるか、1度きりしか受け取れない一時金になるか、いくらの給付が受けられるかも障害等級によって定められています。
給付を受けるためにはまず障害等級の認定を受けることが必要です。

 

労災による後遺障害の補償の請求方法

障害等級の認定は、労働基準監督署に対して障害給付の請求をすることによって行われます。

後遺障害による怪我や病気の治療で療養給付を受けていれば、病院から後遺障害の申請をするよう知らせて貰えることが通常ですが、基本的に請求を行うのは自分であり、待っているだけではせっかく受けられる補償給付も受けることができなくなってしまうおそれがあります。

また障害補償請求の時効は5年で、これを過ぎると請求権がなくなる点にも注意が必要です。
慎重な対応が必要となりますので、請求が感じる方は、ぜひ弁護士にご相談下さい。

 

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