仕事中に指を切断した場合、労災認定はされる?会社に損害賠償請求できる? 事故後の手続きについて弁護士が解説

指切断の事例について

指の切断事故は、さまざまな業種や状況で起こり得る非常に厄介な事故です。ここでいくつかの実例を挙げ、事故の発生背景やその後の対処方法をご説明します。

工場の機械作業中

機械設備の取り扱い時の不注意や安全装置の不備から発生する場合が多いです。

料理中の事故

飲食店などで料理中に発生することがあります。特に、プロの料理人であっても繁忙期や疲労時には注意力が散漫になり、怪我をしやすくなります。

建設現場での事故

重機の操作中や重量物等の材料の取り扱い中に発生することがあります。これらの事故は、会社の安全対策の不足や従業員の不注意に起因して発生することが多いです。

指切断の事故が労災認定されるまでの流れ

指切断事故にて労災認定を受けるためには、以下の手続きを経ることになります。

事故の報告

まず速やかに労働基準監督署に報告することになります。会社の所在地を管轄する労働基準監督署に報告します。

労災認定の申請

会社が労働災害認定申請を行い、必要書類を提出することが一般的ですが、会社の協力が得られない場合は、被災者自身が申請することも可能です。

調査と認定

労働基準監督署が事故の状況や原因を調査し、労働災害といえるかどうかを判断します。

指切断事故の労災保険給付の相場について

労災保険によって受けられる給付内容は、指の切断の程度やその後のどの程度の後遺障害が残ったかによって異なってきます。大まかな給付内容は、以下の通りとなります。

療養補償

治療費やリハビリテーションにかかる費用の補填。

休業補償

労働者が受傷により仕事を休む必要がある場合に支給される補償金。

障害補償

後遺障害が残った場合、後遺障害の内容に応じて支給される補償金。

指切断事故で損害賠償請求はできる?

指切断事故が発生したことについて会社に安全配慮義務違反が認められる場合、会社に対し、損害賠償請求を行うことが可能です。指切断事故の典型的な類型に鑑みると、会社が十分な安全対策や安全教育を実施していたかどうかが問題となることが多いといえます。

労働災害については弁護士にご相談ください

指切断事故は、深刻な後遺障害が残存するなど、事故後の生活に重大な影響を及ぼす可能性があります。しかし、労災保険では、休業補償や障害補償が損害の全てが補償されるものでなく、また、慰謝料が支払われないなど、必ずしも十分なものとはいえません。

会社に事故発生の責任追及が可能であれば、労災保険では補償されなかった損害の賠償を受けられる可能性があります。

ただし、会社に対する損害賠償請求の手続きは簡単ではなく、専門的な知識と経験が必要となりますので、手続きについてお悩みの方は、専門家である弁護士に一度ご相談下さい。

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